レコードを買い続けてしまう人のブログ。
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MARC HEMMELER|WALKING IN L.A.
MARC HEMMELER|WALKING IN LA.

シルバーウィークは都内各所でレコード放出セールが開催された。なかでもディスクユニオンは「半期決算」ということで、どこの店舗も気合い十分。連日のように廃盤セール/新着放出/割引セールが繰り広げられた。

私は「どこかで何かやっていたらじっとしていられない性格」なので、毎日のように都内各所に足を運んだ。このブログをご覧の方は、恐らく、私よりも有意義な連休を過ごされたことだろう。旅行に行かれた方も多いと思う。毎日レコード屋に通ってしまったという私に、思わず「ダメ人間の烙印」を押してしまった方も少なくないだろう。

残念ながら私には「妻」も「彼女」も「友達以上恋人未満の女の子」もいない。ちょっぴり寂しい毎日を過ごしているのですが、週末や連休のスケジュールはすべて自分の都合通りに決められるのは有り難い。と、やや強がってみましたが、実はデートとか、チューとか、久しぶりにしてみたかったりする。マジで。

さて、大型連休のなかで最も注目していたセールは『中野CD&レコードフェア/半期決算半額セール!!9/22(火)〜9/23(水)』。ディスクユニオン各店からCD/レコードをかき集め、すべて半額で売ってしまおう、というアッパーな催事だ。過去、同様のセールで「ナイスdig」を決めたことも多々ある。私は奇跡的に早起きを成功させ、ワクワクしながら会場へと向かった。

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9時30分から整理券が配布された。私が到着したのは10時ちょうど。「29番」というビミョーな番号を与えられた。すでに多くのCD/レコードファンが到着していたのだ。

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開店10分前(10時50分)の様子。私の後ろにも20名以上が並んでいた。催事会場はコンビニ程度の広さ。そこに50名以上が一気に押し寄せる。取り合いだ。奪い合いだ。今まさに、壮絶なレコード戦争が始まろうとしている。

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CD/レコードに群がるディガー達。会場内は満員電車状態だ。ちなみに男性率は98%。年齢層は様々なのだが、ファッション的に興味深い共通点があることに気がついた。「リュック」を背負ったディガーが圧倒的に多い。秋葉原にも通じる光景だ。


興奮を押さえつつ、人込みをかき分け、一直線に「JAZZ」と書かれたコーナーを目指した。そこには約500枚(レコード箱8箱分)の放出品が並んでいた。一箱目、二箱目と、素早く入念にチェックしていく。この時点でいやな予感がした。欲しいレコードが一枚も無いのだ。

次の箱、その次の箱、さらに次の箱。期待と興奮でドキドキしながらチェックしていくのだが、本当に何も無い。「店頭で三ヶ月以上売れ残った1,500円以下のレコードを集めてみました。全然人気も無いし、コンディションも悪いから、半額でどうぞ。」そんな有様だ。過去を振り返ってみても、今回ほど最低のセールがあっただろうか。

【まとめ】
「なんじゃこりゃ。だめだこりゃ。」

という感じで全くダメダ〜メだったのですが、手ぶらで帰る訳にもいきません。2,800円の半額だし、ちょっと聴いてみてもいいかな?というピアノトリオを一枚購入しました。スイスのピアニスト、マーク・エムラーのムジカ盤『ウォーキング・イン・L.A.』。1980年の作品です。

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フランスのレーベル「Musica(ムジカ)」。タイトル数はそれほど多くはないのだが、チェット・ベイカー(tp)のラテンジャズ作品『サルサンバ』を筆頭に好内容作品が隠れている。


『タイトルに「L.A.」とつく作品に名盤ナシ』を座右の銘にしているのですが、先月ゲットしたエムラー盤『イージー・ダズ・イット』がなかなか良かったので手に取ってみた。サイドはレイ・ブラウン(b)、シェリー・マン(ds)の巨匠コンビ。

正直、あまり期待せずに購入しました。収録曲はオリジナルとスタンダードを半分ずつ。ジャケもフツーだし、サイドもフツーだし、まあフツーのピアノトリオかな?という予想通り、概ねフツーのピアノトリオ作品でした(笑)。でも「フツーに良い」作品だと思います。刺激的ではありませんが。

A1「ベティーズ・ワルツ」。エムラーのオリジナルで幕を開ける。弾むような明るい曲調の足取り軽いアップテンポのワルツ曲。エムラーのスタイルはオスカー・ピーターソンに限りなく近い。曲想は悪くなのだが、コロコロと転がり過ぎるピアノは好き嫌いが別れるかもしれない。全体的に軽い乗りの、いかにも80年代の欧州ピアノトリオ。残念ながら私の好みではない。

A4「イン・ユア・オウン・スウィート・ウェイ」。ちょっぴり寂しげな旋律が印象的な美しいスタンダード。私はこの曲が大好きで、特にピアノトリオの演奏には目がない。「ディア・オールド・ストックホルム」を下敷きにした(と思われる)アレンジが好感触だ。エムラーは同曲のようなミディアムテンポにおいて魅力を発揮するピアニストかもしれない。A1のようなアップテンポだと、どうしてもピーターソン風になってしまい、落ち着きがない。

B1「ウォーキング・イン・L.A.」。アルバムタイトル曲は明るい曲調のさらっとしたブルース。ミディアムテンポでスウィンギーに演奏されている。レイ・ブラウン=シェリー・マンの堅実なサポートを背に、エムラーが楽しそうに鍵盤を転がす。たぶんジャケット同様の笑顔で弾いていることだろう。いかにも西海岸的な一曲。

という感じで、1,400円にしてはまずまず楽しむことができました。2,800円だったら買いませんが...。ここ数年、この手の欧州ピアノトリオに魅力を感じなくなってきました。以前は比較的好きだったのですが...。当盤も、また興味が戻ってくるまで「お蔵入り」させようと思っています。ちなみにマーク・エムラーだったら、こちらの方がお勧めです。

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1981年録音のピアノトリオ作品『イージー・ダズ・イット』。欧州屈指の名ドラマー、ダニエル・ユメールの参加が光る好盤だ。A1「サンバ・デ・アングリー」が抜群に格好いい。アタックの強いスリリングなリズム、哀愁漂う美旋律、ユメールの鋭いシンバルワークに耳を奪われる。尺が短いのは残念だが、何度も何度も針を落としてしまう私好みの一曲。


さて、中野での惨敗をさっさと忘れてしまいたくて、高田馬場→池袋→北浦和→江古田へとストイックに攻め続けました。出だしで豪快にズッコケましたが、その後はドキっするような収穫がありました。久しぶりに、なかなかの「ナイスdig日和」になりましたので、次回の日記でご紹介してみたいと思います。ではでは。


MARC HEMMELER|WALKING IN L.A. (amazonでCD購入できます)

Mark Hemmeler(p) Ray Brown(b) Shelly Manne(ds)
1980年3月27日録音

SIDE A
Yapad De Papa
My Romance
Gravy Watlz
In Your Own Sweet Way

SIDE B
Walking In L.A.
Do You Know What It Means
Spring Can Hang You Up
Im An Old Cowhand

vinyl details
MUSICA (MUS.3037)・FRANCE・STEREO・COATING COVER