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JOHN SURMAN|THE AMAZING ADVENTURES OF SIMON SIMON


自宅のレコード棚の一角に設けたECMコーナーが少しずつ充実してきた。眺めているだけでもワクワクしてしまう美しいジャケット群に囲まれながら、さて何を聴こうかと選盤する時間がとても楽しい。今日は英国のマルチ管楽器奏者ジョン・サーマンが1981年に吹き込んだ『THE AMAZING ADVENTURES OF SIMON SIMON』を取り出した。架空の冒険物語をモチーフにしたデュオ作品。相方を務めるのはマイルス・グループでの活躍を経た後に、70年代初頭より活動の拠点をECMへと移行したジャック・ディジョネット(ds)。

本作でのサーマンは数種類の管楽器による多重録音に加え、楽曲によってはシンセのエレクトリックなサウンドを導入することで、デュオ演奏とは思えない広がりのある音場を造り出している。収録曲は全9曲。なかでも印象的なのがA1「Part I:Nestor's Saga」。旋律を徐々に変化させながら浮遊するようにループするシンセを背景に、まずは深い叙情を伴うバスクラが静かに唸りを上げる。中盤から乾いた音色のソプラノが覆い被さるように加わるや、次いでディジョネットの鋭利なシンバルが背後から忍び寄る。幻想的な序盤から、荒々しく乱舞する終盤へ。10分を超える緊迫した演奏。本作のハイライトだ。

サーマンは数多くのECM作品に参加している。サイドメンとしてはバール・フィリップス(b)やミロスラフ・ヴィトウス(b)との活動が目を惹くのだが、ひとたび自身のリーダー作ともなると、その強硬なオリジナリティがさらに凝縮されて溢れ出してくる。時には一人多重録音によるソロ演奏、また時には本作のように変則的な編成によって表現されるシリアスな世界観。それはまさに唯一無二と言い切っても過言ではないだろう。そして、彼の音楽を完成度の高い作品として世に送り出すことが出来るレーベルは、やはりECM以外には見あたらない。


"Part I:Nestor's Saga" Ripped from vinyl.


JOHN SURMAN|THE AMAZING ADVENTURES OF SIMON SIMON
Recorded January 1981

John Surman(ss, bs, bcl, syn)
Jack DeJohnette(ds, cga, el-p)

SIDE A
Part I:Nestor's Saga(The Tale Of The Ancient)
Part II:The Buccaneers
Part III:Kentish Hunting(Lady Margaret's Air)
Part IV:The Pilgrim's Way(To The Seventeen Walls)

SIDE B
Part V:Within The Halls Of Neptune
Part VI:Phoenix And The Fire
Part VII:Fide Et Amore(By Faith And Love)
Part VIII:Merry Pranks(The Jester's Song)
Part IX:A Fitting Epitaph

VINYL DETAILS
ECM (ECM1193)・WEST GERMANY・STEREO
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