レコードを買い続けてしまう人のブログ。
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SUN RA AND HIS SOLAR ARKESTRA|SECRETS OF THE SUN
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あいかわらずサン・ラー熱が冷めない。昨年はブログに掲載できなかった作品も含めて多くのサン・ラー盤を入手することができたのだが、それらを繰り返し聴く度に彼への欲求がますます強まっていく。中古レコード店に立ち寄った際には「サン・ラーありますか」と店員にさりげなく聞いてみるのだが、9割5分以上の確率で「いやぁ、無いですねぇ」と残念な答えが返ってくる。無いと、ますます欲しくなる。困ったことに。

ここ最近は1970年代以降の、特にムーグやシンセがムギュル〜ムギュルルル〜と豪快に唸っているようなサン・ラー作品が好きでよく聴いていたのだけれど、今日みたいに時々は比較的初期の作品を取り出してみたりもする。彼の足取りを過去へと遡りながら振り返ってみていると、新たな発見や意外な驚きを得られることが多々あるからだ。気付いた時にはJBLのスピーカーの前でニヤリニヤリと薄気味の悪い笑みを浮かべてしまっている。

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1962年録音の本作『シークレッツ・オブ・ザ・サン』には、後にアーケストラの重要レパートリーとなるA1「フレンドリー・ギャラクシー」B1「ラブ・イン・アウター・スペース」を含む全6曲が収録されている。A1では暗闇の中を迷走するようなサン・ラーのピアノを背景に、フルートやバス・クラリネットが呪術的とも言える奇妙な旋律を重ね合わせていく。幻想的かつ幽玄な雰囲気を漂わせた演奏だ。B1は数あるバージョンのなかでも比較的オーソドックスなアレンジではあるが、猛獣の遠吠えを思わせるマーシャル・アレン(morrow)の叫びや背後で響く打楽器類の無規律なリズムを浴びているだけで、次第に平衡感覚を失っていくかのような危うい精神状態へと導かれていく。

上記の2曲に加え、本作のハイライトと言える楽曲がB3「ソーラー・シンボル」だろう。演奏全体に深い残響音(リバーブ効果)を響かせたサン・ラー(gong, sun harp)とトミー・ハンター(space drum percussion)による短いデュオ演奏だ。風鈴のようなパーカッションの音色、ドラムのプリミティヴな打音、ゴングの重厚な響き。それらが演奏空間全体へと徐々に広がっていき、反響し、跳ね返り、重なり、そして共鳴し合う。現在で言うところのアンビエント・ミュージックにも通じる要素を感じる実験的な演奏。1962年の時点でサン・ラーの破天荒な音楽性が既に開花していることに否応なく気付かされる楽曲だ。

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彼の唯一の伝記であるジョン・F・スウェッド(著)『サン・ラー伝(河出書房新社)』を紐解いてみると、本作のジャケット裏に残されたサン・ラーの声明とも呼べる短い詩についての解説が添えられていた。「もうひとつの時代の存在を知らせる音楽がここにある。あまりにも多くの声が一度に地球上の人々に話しかけている時、私はその騒音に、さらに自分の声を加えるのをためらう。我々は自力で円滑に、より良い運命、より重要な生活との遭遇に向かっているということ以外、私には何も言う必要はない…。」

This is the music heralding and reiterating the presence of another age…The Space Age. At this time since so many voices are speaking to the peoples of planet Earth, I hesitate to add my voice to the uproar, yet I find that what I have to say, I must say it now and since I feel that I can say things quicker by the medium and universal language of music, I have spoken. More I need not say, except that we are moving rapidly and splendidly to a rendezvous with a better destiny; a better weigh and way of life.
-SUN RA


SUN RA AND HIS SOLAR ARKESTRA|SECRETS OF THE SUN
Recorded at the Choreographers' Workshop, NYC, by Tommy Hunter, New York, 1962.

SIDE A
Friendly Galaxy
Sun Ra(p) Al Evans(flh) Marshall Allen(fl) John Gilmore(bcl) Pat Patrick(fl) Calvin Newborn(g) Ronnie Boykins(b) Tommy Hunter(ds)

Solar Differentials
Sun Ra(p, gong) John Gilmore(space bird sounds) Ronnie Boykins(b) Tommy Hunter(space bird sounds, reverb) C. Scoby Stroman(ds) Art Jenkins(space voice)

Space Aura
Sun Ra(p) Eddie Gale(tp) Marshall Allen(as) John Gilmore(ts) Pat Patrick(bs) Ronnie Boykins(b) C. Scoby Stroman(ds)

SIDE B
Love in Outer Space
Sun Ra(p) Marshall Allen(morrow) John Gilmore(bcl, space drums) Pat Patrick(space drums) Ronnie Boykins(b) Jimmy Johnson(per)

Reflects Motion
Sun Ra(p) Marshall Allen(fl) John Gilmore(ts) Ronnie Boykins(b) Tommy Hunter(per) C. Scoby Stroman(ds)

Solar Symbols
Sun Ra(sun harp, gong) Tommy Hunter and rest of the Arkestra (bells, hand drums, woodblocks, lots of reverb)

VINYL DETAILS
SATURN (FG-9954-E)・MONO・DG・GOLD
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サン・ラーについて、ザ・マジック・サンを本日聴いて、異様なまでのスピリチュアルを感じました。そこから、アルバート・アイラーを聴き、さらにジャズスピリチュアルに惹きつけられました。このような「感じ」はジャズを聴いていて初めてです。もし良ければ、ジャズスピリチュアルについて色々と教えて下さい。宜しくお願い致します。ブログは持っていません。スイマセン!
akira~an | 2012/02/18 18:23
>akira~anさん

コメントありがとうございます。私もザ・マジック・サンを初めて聴いたときは衝撃的でした。DVDをご覧になりましたでしょうか!?もしまだでしたらyoutubeにありましたのでご紹介させて頂きます。
http://www.youtube.com/watch?v=tljATgoKdsM

>ジャズスピリチュアルについて色々と教えて下さい。
私はサン・ラー、ドン・チェリー、アルバート・アイラー、アーチー・シェップ、ファラオ・サンダース等から聴き始めました。フリージャズ〜スピリチュアルジャズの中でも聴き易い作品が多いですので上記のアーティストをおすすめさせて頂きます!
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